やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~

「ご存じの通り、私も彼女も仕事に対しては妥協しません。真剣に取り組みます。たとえ婚約していても今後もお互いの意見はばしばし交わすと思います。だからこそ、この発表を機に皆さんに気遣いをされるのが嫌です。どうぞ今まで通り接してください。」
はっきりとした態度の和哉に社員はどう反応したらいいか戸惑っている。
「ただ」
その空気を感じてか、和哉は言葉を付け足した。
「もしかしたら気が緩んで会社でいちゃついてしまうかもしれません。特に私が。」
社員は意外な言葉の選択に和哉の言葉に注目する。
「その時は・・・気づかないふりしてください。」
和哉の言葉に一瞬沈黙した社員から笑い声が漏れた。

そして拍手が起こる。
「おめでとうございます。」
たくさんの社員からの祝福に、莉緒は深々と頭を下げた。

和哉は耳まで赤くなりながら頭をかいている。

きっと自分を守るためにも、堂々と宣言してくれたのだと莉緒はわかり、和哉の気遣いに感謝した。