やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~

好きな食べ物や、好きなテレビ番組。最近のこと、少し前のこと。子供のころのこと。仕事のこと。

何をしていても、つぎからつぎに話したいことがあふれてくる。

和哉が洗い物が終わって餃子を皮に包むのを手伝い始めると、珍しく和哉の不器用さがでて、莉緒はお腹を抱えて笑った。

完成した餃子は、8割かなりきれいにできている。でも2割は大きすぎて具がでていたり、皮がやぶれていたり、形がいびつだ。
もちろんきれいなほうは莉緒。不格好なほうは和哉の作った餃子だった。

「やきますか。」
「おう」
買ったばかりのプレートを使って、莉緒が餃子をやいていく。
「俺、家族と焼肉したり、一つの鍋をつつくっていう経験したことないんだよなー。」
ふと和哉が子供のころの話を漏らす。

和哉は父が忙しくて事業に失敗し、自殺したことを莉緒に話したことがあった。
莉緒はその話を思い出して、少し寂しそうに微笑む和哉に愛しさがこみ上げた。