やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~

すぐに和哉が気が付き莉緒の体を抱き留める。
「おいっ!」
慌てる和哉に、莉緒はゆがむ視界に瞬きを繰り返しながら「大丈夫です」と伝えた。

和哉にがっしりと支えられて、何とかゆがむ視界が元通りになると莉緒は和哉の手から離れようと体を動かした。
「ばか。ダメだ。座ろう。」
そう言って和哉が椅子のある場所まで莉緒を支えて移動させる。

莉緒ははっきりと見えるようになった視界で、スタッフが気にしていないかを確認する。
スタッフは皆帰り支度をしていて莉緒の様子には気づいていないようだった。

「顔色、悪いな」
椅子に莉緒を座らせるとその正面に和哉が膝をついた。
「もう平気です。ちょっとふらついただけですから。」
「貧血か?真っ青だ。」
莉緒に和哉が手を伸ばし、その頬に触れようとする。
「部長」
莉緒は周囲に気遣い、低い声で和哉に声をかけた。