やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~

「市橋?」
急に黙った莉緒に和哉が声をかけた。
「はい?」
「はい?じゃないだろ。なんでそんな顔してる?」
「・・・こういう顔です。」
莉緒が少し不機嫌に返事をする。
「そうか?今朝はもっといい顔してたぞ?」
「?」
和哉の言葉に莉緒が首をかしげる。

今朝?莉緒が和哉を見たのは昼近くだ。

「駅前のカフェでコーヒー飲んでただろ?」
「・・・はい・・・」
今朝は早起きした時間がもったいなくて・・・。
「え?いたんですか?部長。」
「まぁな。お前、駆け込み乗車は危ないんだぞ。」
そう言って片付け作業に視線を戻す和哉を見つめながら莉緒は今朝、不自然に気づくと自分が乗車をあきらめようとしていた電車の中に乗っていたことを思い出した。