やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~

「はい?」
すぐに立ち止まり振り向く莉緒。
「これ、もってけ」
和哉が自分の財布から一万円札を数枚出す。
「私、たて替えますよ」
「ばか」
そう言って和哉は莉緒にお金を差し出す。
莉緒はそのお金を受けとろうと手を伸ばした。

「・・・えっ」
伸ばした莉緒の手を和哉がつかみグイっと自分の方へ引き寄せた。
和哉は莉緒の耳元でささやく。
「イベントが終わったらデートしよう。」
その声に莉緒は耳まで赤くなった。
「はい・・・」
そう返事をして莉緒は和哉に小さく手を振ってから買い出しに駆け出した。

胸が高鳴る。
どきどきしているのは急いで駆け出したからではない。
和哉の声にどきどきが止まらないからだ。