君の笑顔が見たいから


特に会話がなくても気まずく感じることはない。



「夏休みほとんどなくなるよね」


しばらく無言で歩いていたけど、なんとなく私から話題を切り出した。



「ああ」


帰ってくるのは2文字だけだけど。


そのまま、会話を広げることなく、変に気遣うこともないと思った私は怜哉の隣を歩いているという状況を噛みしめた。