「ほんとだから。ご両親もさぞ美形なんだろうな」 ────ご両親。 この単語が出てきた瞬間、私の体が硬直する。 ぞわっと鳥肌がたって顔が真っ青になるのがわかる。 ―――『なんでっ!』 ―――『ごめ、んなさっ…り、あ』 頭にこだまする声。 「凛愛?」 そこで怜哉の声が聞こえて、ハッと現実に戻る。 なんかデジャブ。 放課後も似たようなことがあったな、と思いながら、ごめん、とだけ伝える。