他愛のない話をしながらスーパーについて、ティッシュと少しだけ食材を買って来た道を歩いて戻る。 「怜哉ってお嬢様の間ですごい人気だよね」 話がきれたタイミングでふと思いついたことを口にしてみる。 「そうか?面倒くさいだけだけどな」 渋い顔をして、いかにも怜哉らしい答えが返ってくる。 「いつも1日1回は怜哉の名前聞くもん」 「それだったら凛愛も男子の中でかなり名前が出てくるから」 「ええ、それはないよ」 私が話題にのぼるなんてありえない。