「…――怜哉」


「この子!前廊下で怜哉にぶつかった子でしょ?」


怜哉の隣に立っていたこの前の茶髪の男子が口を開く。


うるさそうに茶髪の男子を一瞥したあと、私に視線を向けた怜哉。


「凛愛、なんかあった?」



その言葉にドクンと私の心臓が跳ねる。


いっその事、怜哉に言ってしまおうか。



ただの勘にすぎないけども怜哉は明らかに今まで私の周りにいた人とは違う。