【怜哉side】



『夕哉さんはとっても優しい人だよ。私の家族のことでも心配してくれたし、怜哉のことちゃんと認めてる。小さい頃から大変なことばかりさせて申し訳ないって言ってた』




頭の中で凛愛の言葉が反芻される。



父さんが、俺を認めてる────?




そんなの信じられない。



でも凛愛とのことを全く反対されなかった。



「父さん!……っはあ、話が、ある」



無駄に広い、この家。



車に乗り込もうとしてた父さんの背中を見つけて、思わず叫んでしまう。



「……怜哉?なんだ?」