そんな事を考えながら戸惑っていた私の耳に届いたのは、想像と全く異なる言葉だった。
「辛かったな。よく今まで我慢した」
驚いて俯いていた顔を上げたら、夕哉さんは苦しそうに顔を歪めていた。
「え、あ、いえ……」
なんて答えたらいいかわからず、しどろもどろになる。
「君は高校卒業したら、怜哉とこの家に住みなさい。そして、君のお父様たちは……訴えることもできるがどうする?」
訴える―――…?
私はお父さんと義母であるあの人の事は、好きではない。
限りなく嫌い、に近い。
でも犯罪者になってほしいわけでもない。
