白と黒で統一されたシンプルな部屋。
無駄なものがないように感じるその部屋は、男子の部屋とは思えないほど片付いている。
「ねえ、怜哉ってなんで一人暮らししてるの?ここにいた方が過ごしやすくない?」
高梨くんから怜哉の家のことを聞いてから、ずっと気になっていた疑問をぶつけた。
怜哉は特に表情を変えるでもなく、淡々と返した。
「……ここでの暮らしが窮屈になったから」
「窮屈……?」
「ああ。ずっと使用人に頭を下げられて、父さんに監視されて、次期社長っていう立場を意識しながら動かないといけなかったから」
確かに私でさえ今ここに来るまでにも、ずっと頭を下げられてて気を遣って疲れたんだから、それを毎日されれば窮屈に感じるかもしれない。
