君の笑顔が見たいから


怜哉のゆらゆら揺れる瞳を見て、語尾が小さくなっていく。




「ダメ、かな……?」



遠慮がちに聞いたら、グイッと腕を引かれて、怜哉の胸におさまる。




「あーあ、お前いつも予想の斜め上に行くな」



抱きしめられてるから表情はわからないけど、なんとなく安心感でいっぱいになる。



怜哉の隣にいるのはドキドキが多くて、抱きしめられた時とかは顔に熱も集まるけど。




それ以上に居心地が良くて、緊張しない。



だから怜哉と離れるなんて考えられない。




「一緒に、行こうな」



そう言ってくれた怜哉に覚悟をもって頷いた。