「んっ、ちょ……まっ」 何度も何度も角度を変えながら、振ってくるキスに頭がクラクラする。 「れい、や……っ、はぁ」 やっと離れた時には、引っ張られてきた時と同じくらい息があがっていた。 なのに、怜哉は余裕綽々の顔で。 「……もてた?彼女の自覚」 なんて聞いてきた。 「別に周りの目なんて気にしないし。俺が凛愛じゃないとだめ。そもそも凛愛、可愛いんだからそこの自覚も持てよ」 凛愛じゃないとだめ、とか "可愛い" とかサラッと言ってのけるこの人は、いつも私の鼓動を早くする。