君の笑顔が見たいから


わかってる。



怜哉は優しいから、冷たくあしらっても手を振りほどくことはしない。



「怜哉に触らないで、とかモヤモヤするけど、私と怜哉が釣り合ってないのはわかってるから、彼女は私って割り込めなくて……」



モテる怜哉と並んだら、女子に睨まれるのはわかってる。



それは怖くない。



ただ、怜哉がこんな平凡な私と並んでたら恥ずかしくないのかって思ってしまう。



「私が怜哉の隣にいていいのかって、恥ずかしくないのかって考え出したら止まらなくなっちゃって、だから怜哉のせいじゃなっ……んんっ」



私の言葉を遮るように押し付けられた唇。