私の呼吸が落ち着いた頃合いを見計らって、怜哉が口を開いた。
｢凛愛、さっきなんで泣いてた？なにか溜め込んでることあるだろ。俺に隠し事するな｣
｢でも……｣
あれははっきり言って私自身の問題。
怜哉に言っても困らせるだけかもしれない。
｢……俺の迷惑とか考えなくていい。俺は、凛愛が俺の見えないところで泣いてる方が……困る｣
怜哉は私の考えを読み取ったように、少しだけ顔を歪めてそう言った。
｢……私に自信がないだけ。さっき自販機のところで女の子たちの声かけられてたでしょ？｣
｢あれは……ただ声をかけられただけ。向こうがしつこかった｣
