「……うぅ…うっ」
人目を気にすることも無く、俯きながら下を向いて歩く。
「ねぇ、君ひとり?もしかして、彼氏と喧嘩しちゃった?」
空気の読めない男に腕を引っ張られる。
……なんでこんな良くないことって続くんだろう。
「一緒に遊ぼうよ〜」
「……むりで、す、はなしてっ…」
「なんでも買ってあげるから〜」
語尾を伸ばしながら、しつこく引っ張ってくるその人。
いつもなら強く言い返すところだけど、泣きすぎて頭がぼーっとする。
「……や、めて」
連れていかれないようになんとかその場に踏みとどまる。
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