君の笑顔が見たいから


冷たく低い声でそう言った怜哉。



でもその子たちは諦めずに、怜哉の腕を引っ張る。



やだ……怜哉に触らないで。



胸の中に黒いモヤモヤが広がっていく。



それ以上、その光景を見ていたくなくて。



身を翻してどこに向かうでもなく、歩いていた。




さっきの子たち、可愛かったなあ。



怜哉と付き合えて物凄く嬉しいけど、私はずっと自分に自信が無い。



そこらの芸能人より、はるかにカッコいい怜哉の隣に私がいていいのか。



怜哉の気持ちを疑ってるわけじゃない。



ただ私に自信がないだけ―――…。