君の笑顔が見たいから


大変なんだなって、思った。



話しながら時々、苦しそうに顔を歪める彼を見て、そう思った。





『でもね、そんな中でちゃんと言われたことをもんく言わないでやってるれーくんは、すごいよ』



それでも彼の話を聞く限り、お父さんに反抗したりはしていなかった。




わがまま言い放題だった私は、そんな彼を凄いと思ったんだ。




『れーくんはすごいひとなんだよ!それにとってもカッコイイから笑ったらもっとカッコよくなるよ!だから笑って!!』



あの頃は恥ずかしさとか微塵もなく、ただただ無邪気にそう言ってた。