ずっと眉間にシワを寄せて難しい顔をしてる彼の笑顔が見たい、と純粋に思った。



『なにか、つらいことあるんだったら、私が話きくよ?』




まずは何が彼をそんな顔にさせているのかわからなかったから、話から聞くことにした。




『俺は次期社長になるから、そのために色々やらないといけなくて、それで俺のことをちゃんと見てくれる人はいなくて―――…』



今さっき、怜哉がしたのと似たような話を聞いた。



その時は難しくてわからない単語も多くて、理解出来たのは半分くらいだったけど。




それでも半分だけ理解した私が思ったことは……。



『そっかあ。れーくん、たいへんなんだね』