「その子と久しぶりに会った時は、そうかもってくらいの期待しかなかったんだけど………文化祭の時に初めて見せてくれた笑顔で "あの子" だって確信した」




え、文化祭────?




たしか怜哉はあの時言った。




『俺も凛愛の心の底からの笑顔を見たことがない』



『凛愛が笑えるように、苦しい時は俺がそばにいる』



『―――…笑って』




怜哉に初めて見せた私の笑顔は、文化祭のときだった。



ここでひとつの考えが頭の中に浮かぶ。




──── "あの子" は、私?