君の笑顔が見たいから


「わ、たし……あの」



なかなか出てこない言葉たち。



なにかが喉の奥に突っかかったように、手前で言葉にならない。



「凛愛、ちょっときて」




ずっと俯いたまま、なかなか本題に入らない私を見かねてか、怜哉に腕を引っ張られた。




どこに行くの、とか聞くべきこともはあるのかもしれないけど、掴まれた部分が熱くなって、その熱は顔に集まってきた。






そのまま、赤くなってるだろう顔がバレないように下を向いて、怜哉について行ったら、着いたのは────……私たちのアパート。



なんだ、帰るだけ?