君の笑顔が見たいから


「あ!今日バイト前に用事があるんだった!だから凛愛は……真本くんと帰って!」



急に声を上げて、私たちの前を指さす。




柚希の人差し指が指している方向には、1人で歩いている怜哉。



「え、でも……」



「ごめん!パンケーキはまた明日!」




そう言って、私の背中をパンッと叩いて走っていってしまった。



たぶん、私がなかなか告えない事を気にして気を遣ってくれたんだろう。




「ありがとう」



小さくなっていく柚希の背中に向かってそう
呟いて、怜哉を追いかけるように走った。