君の笑顔が見たいから


「一昨日雨降ってたでしょ?傘忘れて濡れて帰ったら風邪ひいちゃって」



あはは、と乾いた笑いを漏らしながら柚希に謝る。



「私こそ、勉強するって遅くまで引き止めちゃってごめんね」



「ううん、私も家では勉強しないから学校でできてよかったよ。今日もやる?」



「うぅ、凛愛様〜。よろしくお願いします……」



「あはは、全然いいよ」



柚希の明るさにはいつも救われる。



余計なこと考えなくていいように、柚希との会話に集中していたら、HR開始前の予鈴が鳴った。