「凛愛!……おいっ、しっかりしろ!」 焦ったような怜哉の声が耳に入ってきたのを最後に、私は意識を手放した。 「ん?………うっ」 目を覚ましたら、見覚えがあるようなないような天井が目に入る。 起き上がろうとしたら、頭に痛みが走って、顔を歪める。 「まだ、寝てろ」 「怜哉……?」 そのままベッドのそばに来た怜哉が、私の肩を押して、枕の上に頭を戻す。 しかたないから、頭だけ横に動かして、部屋の中を確認する。