君の笑顔が見たいから


3時過ぎにインターホンが鳴る。



モニターで悠陽の顔を確認して、ドアを開ける。




「お茶でいいか?」



「うん」




リビングに悠陽を座らせて、冷蔵庫からペットボトルのお茶を2つ取り出す。




「はいこれ、プリント」



悠陽から数枚プリントを受け取って、実家に持っていく鞄に入れる。




「そういえば、今、宮坂さんとここまで一緒に来たんだけど」




どうやら悠陽は学校からアパートまで、凛愛と歩いてきたらしい。




「宮坂さんって、怜哉の家のこと知らなかったんだね」