俺は小さい頃から "次期社長" として育てられ、ひと回りもふた回りも歳が上の大人達に頭を下げられて生きてきた。
父さんも "俺" に関心を持ったことは無いはずだし、常に人の上に立つ人間として振る舞うように教えられた。
その時の俺は、幼いながらに "俺" として接してもらえなくて、大人達は媚びを売ってくるのを感じていた。
衣食住は保証されていたし、自分の世話をしてくれる須藤もいたが、窮屈な生活はストレスでしか無かった。
そういうのもあって、"どうせ俺自身を見てくれる人がいないのなら" と思って、ロボットのように感情をなくし、笑うことも無く、ただ淡々と言われたことをやる子供になった。
