書斎を出て、久しぶりに自分の部屋に入り、ひとつ息をつく。
父さんが、俺の意見を否定しなかった。
それに安堵の息をもらしつつ、凛愛のことについて頭を巡らす。
やっと見つけたから、これだけは譲れないんだ。
あんな風に父さんに強く物を言った事は初めてだったのかもしれない。
俺をそうさせたのは、紛れもなく……凛愛だ。
見合いなんてしなくていい。
やれ、と言われても素直に頷くわけないし、どんだけ言われても頷かない。
考える、と言っていた父さんだけど、否定してくれたわけでもなく、肯定してくれたわけでもない。
