当たり前のように、そう言って頷いた高梨くん。 怜哉が、真本グループの……次期社長。 「それならなんで一人暮らしなんてしているの?」 あれだけの大きな会社の大事な跡継ぎが一人暮らししている意味がわからない。 「そこらへんは、まあ、怜哉にもいろいろあるわけだから、俺からはベラベラ言えないけど」 そう言って、高梨くんは答えを濁した。 やっぱり……怜哉には抱えているものがあるだろう。 「"あの子" を見つけたら……」 ポツリと呟いた高梨くん。