君の笑顔が見たいから


「え、一昨日から休んでるの?風邪?」



怜哉が休んでるなんて気づかなかった。



「違うよ。家の用事で実家に戻ってるはずだ。ただ今日アパートに帰ってくるっていうから、今日届けに行くの」



……―――家の用事?




「ん?もしかして宮坂さん、怜哉の家の事知らないの?」



「うん、聞いたことない」




怜哉から家の話なんて聞いたことない。



────あれ?



私、そもそも怜哉のこと何も知らない。




今更そんなことに気づく。



高梨くんの問いかけに素直にコクンと頷いて、知らないことを告げた。