「え、一昨日から休んでるの?風邪?」 怜哉が休んでるなんて気づかなかった。 「違うよ。家の用事で実家に戻ってるはずだ。ただ今日アパートに帰ってくるっていうから、今日届けに行くの」 ……―――家の用事? 「ん?もしかして宮坂さん、怜哉の家の事知らないの?」 「うん、聞いたことない」 怜哉から家の話なんて聞いたことない。 ────あれ? 私、そもそも怜哉のこと何も知らない。 今更そんなことに気づく。 高梨くんの問いかけに素直にコクンと頷いて、知らないことを告げた。