しばらく怜哉の胸を借りて、泣いたあと、我に返って急に恥ずかしくなってきた。



「っ、ごめん」



「…大丈夫。なんかあったらもう1人で抱えるな。俺がいる」



そう言って、柔らかく微笑んだ怜哉と保健室を後にする。




教室に戻ったら、まだ先生は来ていなくて、誰も私と目を合わせようとしない。



────だけど1人だけ違った。




「凛愛!」



そう言って抱きついてきたのは……柚希。



「ごめん。凛愛が苦しんでること気づけなくてごめん」



やっぱり……柚希は奈子とは違った。



「大丈夫。ありがとう、柚希。屋上に行こう、話聞いてくれる?」