君の笑顔が見たいから


「怜哉になら、話せる。聞いてくれる……?」



恐らく、彼女が抱えている "なにか" について。




「ああ」




俺は、逃げない。



凛愛を離さない。




そう決めたから、短く返事して頷いた。




凛愛は、深呼吸して静かに話し始めた。



「私のお父さんとお母さんは政略結婚だったの────……」