「怜哉になら、話せる。聞いてくれる……?」 恐らく、彼女が抱えている "なにか" について。 「ああ」 俺は、逃げない。 凛愛を離さない。 そう決めたから、短く返事して頷いた。 凛愛は、深呼吸して静かに話し始めた。 「私のお父さんとお母さんは政略結婚だったの────……」