【怜哉side】 文化祭当日 午前のシフトを終わらせた俺は、取り囲んでいる女達を無視して、教室の戸の方に立っている凛愛の方へ向かう。 しかし、前に立った俺に凛愛は気づいてないようで。 「凛愛」 名前を呼んだらハッとしたように顔をあげた凛愛の顔は驚くほど真っ青で、瞳がなにかに怯えているようにゆらゆらと揺れていた。 「顔色かなり悪いけど、休むか?」 今にも消えてしまいそうな儚げな表情に胸が押しつぶされるように苦しくなる。 なにが凛愛をこんな顔にさせてるんだ。