君の笑顔が見たいから


溢れそうになる涙を必死に堪えながら、やっとの思いで口を開く。



「それは、今の凛愛を見てたら昔の俺を思い出すから」




昔の、俺?



昔の怜哉を私は知らない。


だからなんて返せばいいのかわからなくて困る。



私の顔を心配そうに覗きこんでくる怜哉。




「…怜哉に、迷惑はかけられない。これは私自身の問題なの。ごめんなさい……でも、ありがとう」