君の笑顔が見たいから


「夏休みほとんどなくなるよね」



しばらく無言で歩いていたが、凛愛から話を振ってきた。



「ああ」



この学校は文化祭に力を入れていて、実行委員になると、夏休みはほぼ毎日集まりがあるんだと。



それからは特に話もなく、また無言に戻って家までの道を歩く。




凛愛の隣は居心地がいい。



なんでかわからないけど変な気を遣わなくていい。



無言の中に気まずい空気を感じることなく、凛愛の歩幅に合わせてゆっくり歩いた。