碧くて、淡い【完】



「そういえばさ、愛美と三河って付き合ってんの?」

突然、こそっと七瀬に言われた。


三河君をボーッと見ながら、自分の世界に入っていた私は、いきなりのことに答えられないでいると、


「何かこの前の放課後、愛美と三河が歩いてるの見たって子がいてさ、」と言う七瀬。


その目は何やら、私たちが付き合うことを期待しているようだった。


「ううん、付き合ってないよ。」

そう言う私に、「ふーん」と何か見透かそうとする目を向けてきた。