橘さんは黙々とごはんを食べている。 何か話すことはないだろうか、 何を話せばいいんだろう、 そもそも、私の名前を知っているのだろうか。 そんなことを15回は頭の中でぐるぐると考えている。 もう考えすぎて、目が回りそうだ。 「さっきは言いすぎた。ごめんなさい。」 最初に沈黙を破ったのは、橘さんだった。 橘さんでも謝るんだ。そんな風に思ってしまった。