◆◆◆ 「あ!こんなところにいたのか! もう、探したんだからね!」 そう言いながら怒った振りをして、近づいてくる。 「一緒に帰ろ?駅までだけど」 そう言ってまだ何も言ってない俺にちょこちょこと付いてくる。 でもこの距離感が何となく嬉しい。 彼女とは高校2年生の春に知り合った。 数少ない電車通学組の一人だった。 毎朝、電車で見かけていたが声をかけることはなかったが、同じクラスになったことで話す機会が増えた。