碧くて、淡い【完】



「あ、部活辞めんの?」

そう言って退部届けの紙を覗き込む幼馴染み。


彼とは高校に入ってから、もう話さなくなった。

そんなやつのことを幼馴染みというのか言われると疑問だが。


中学のときは馬鹿みたいに一緒にいたけど。


僕の両親が離婚して、母さんと母さんの実家で生活している。


環境が変わった途端、それが自然の摂理であるように離れていった。


でも彼は兄に会いによく家に遊びに行っているようだった。