誰が上で、誰が下で、
クラスが決まって、初めてこの教室に入ったときから、品定めが始まる。
私は幸いなことに、同じ文芸部で一番話す実優がいてくれたから、独りじゃない。
それなりに毎日楽しい。
独りが怖い。
「あなたは独りになるくらい、魅力がないのね」
そう言われているようで、とても怖い。
だから、私は絶対に実優から離れないことに決めている。
お昼ごはんを食べるときはもちろん、トイレに行くときだって。
何か用事があるわけでもないのに、とりあえず付いていく。
このままでは駄目なことも私は知っている。
でも知らないふり、気づかないふり。


