リボン~もう1度君に、プロポーズ~

「だから…もう1度、父に会って欲しい。

父から何を言われたとしてもどんな理由だったとしても、俺はもう希里恵を離したくない。

希里恵だけじゃない、息子も今度こそ離したくない。

今度は、3人で一緒になりたいと思ってる」

「周晴さん…」

私も周晴さんと一緒にいたい。

今度こそ、周晴さんと大晴と3人で一緒になりたい。

「希里恵の心の整理がついたら…」

「会います」

周晴さんの話をさえぎるように、私は言った。

「社長に――周晴さんのお父様に会います」

そう宣言をした私に、
「ありがとう、希里恵」

周晴さんは返事をしてくれた。

「よかったね、希里恵ちゃん」

雪穂さんが声をかけてくれた。

「はい」

首を縦に振ってうなずいた私に、
「そろそろ、大晴を迎えに行く時間じゃないか?」

お兄ちゃんが思い出したと言うように言った。