リボン~もう1度君に、プロポーズ~

お兄ちゃんの予想は的中した。

お腹の中の子供の性別は、男の子だった。

「何でわかったの!?」

性別がわかったその日の夜、私は帰ってきたお兄ちゃんに問いただした。

雪穂さんも驚いた様子でお兄ちゃんを見ていた。

「何かそんな気がしたんだよ」

お兄ちゃんはそう言って笑うと、ジャケットをハンガーにかけた。

「風斗って、変に勘がいいところあるよね。

次に売れる芸人とか大会で優勝する芸人とかすぐに当てるよね」

そう言った雪穂さんに、
「芸人限定で…が抜けてますよ、雪穂さん」

私はツッコミを入れた。

「芸人限定って何だよ、まるで俺がそれしか当たらないみたいな言い方じゃないか」

せっかく性別を当てたのに…と眉間にシワを寄せているお兄ちゃんに、私と雪穂さんは笑った。