「大晴、おはよう…って、もう起きたの?」

寝室に足を踏み入れると、息子の大晴はベッドから出ていた。

「ママ、おはよう」

「おはよう、自分から起きてえらいですねー」

私が頭をなでて褒めると、大晴はエヘヘと笑った。

「それじゃあ、お着替えをしようか」

「うん!」

パジャマを脱がせて幼稚園の制服に着替えさせると、
「風斗パパと雪穂ママがご飯を作って待ってるから、ママと一緒に行こうか?」
と、大晴に声をかけた。

「うん!」

笑顔で返事をした大晴と一緒に寝室を後にして、リビングへと足を向かわせた。

「おはよう、雪穂ママ」

「おはよう、大晴」

大晴のあいさつに、できたての朝ご飯をテーブルのうえに並べていた雪穂さんは笑顔で答えた。