リボン~もう1度君に、プロポーズ~

「希里恵…お前、大丈夫か?」

実家に帰って2ヶ月が経ったある日のこと、お兄ちゃんが声をかけてきた。

「何が?」

そう聞き返した私に、
「お前、顔色が悪いぞ。

雪穂から聞いたけど、最近は飯も食わないんだって?」

お兄ちゃんは心配そうに言った。

「食欲がないからいい、何も食べたくないの」

「希里恵、病院に行こう」

そう言ったお兄ちゃんに、
「行きたくない」

私は首を横に振った。

「父さんも母さんも雪穂も、みんな心配しているんだよ。

なあ、病院に行こうよ。

病院に行って、先生に診察してもらえよ。

お前、帰ってきてから何かおかしいぞ」

お兄ちゃんに言われて、私は強引に病院に連れて行かれたのだった。