リボン~もう1度君に、プロポーズ~

これは、私の都合のいい夢なのだろうか?

初めて聞けた周晴さんの気持ちに、私は涙が出そうになった。

「――はい…!」

私が返事をしたら、周晴さんは顔をあげた。

「私も、あなたのことが好きでした…。

こんな私ですが…こちらこそ、よろしくお願いします」

そう言うと、私は頭を下げた。

顔をあげると、
「希里恵」

周晴さんが名前を呼んで私を抱きしめた。

「一生、大切にするよ」

「よろしくお願いします」

たくましいその背中に、私は自分の両手を回した。

お互いに見つめあうと、フフッと微笑みあった。

「…キスしてもいい?」

そう聞いてきた周晴さんに、
「人がたくさんいますよ…」

私は答えた。

「でも…イルミネーションに気をとられてるから、案外気づかれないかも知れないですね」

そう言った私に周晴さんは笑うと、唇を重ねてきた。