リボン~もう1度君に、プロポーズ~

11月の終わりだったのか12月の始まりだったのかは忘れてしまったが、寒かったと言うことだけは覚えている。

その日は明日から週末だと言うこともあり、仕事が終わると2人で飲みに出かけた。

いつもと同じように美味しい食事と楽しいおしゃべりを過ごすと、店を後にした。

「今日も家まで送るよ」

「ありがとうございます」

お礼を言った後で、
「ちょっとイルミネーションの方を見に行かない?」

周晴さんが言った。

「イルミネーションですか?」

そう聞き返した私に、
「近くでやっているんだって、一緒に見に行こうよ」

周晴さんは答えた。

「いいですね、行きましょう」

返事をした私に、周晴さんは嬉しそうに笑った。