リボン~もう1度君に、プロポーズ~

2人で一緒に飲み会を後にすると、
「あれでよかったんですか?」

私は周晴さんに声をかけた。

「いいんだよ、田渕さんの具合が悪かったのは本当のことだったんだし」

周晴さんは言い返した。

「それに、今はとても嬉しいんだ。

こうして田渕さんと2人でいることが、とても嬉しいんだ」

周晴さんはそう言ってニコッと笑ったのだった。

ああ、好きだ…。

私は、この人のことが好きだ…。

心臓がうるさいくらいにドキドキと鳴っていて…この音が彼に聞かれてしまったらどうしようかと不安になった。

「わ、私も嬉しいです…」

だから、こうして言うことが精いっぱいだった。

仕事以外の周晴さんの顔が見たい。

もっと彼のことを知りたい。

周晴さんと一緒に歩きながら、私は思った。