「わっ」


そんな私をこーくんはいきなり抱き上げて
机の上に座らせると
意地悪な笑顔を浮かべたまま
じっと、無言で私を見つめる


「……こーくん?」

「…ねぇ、つむぎ」


熱っぽい目

艶のある低い声に、どきりと心臓が跳ねる


「つむぎを『物』扱いする気なんてないけど」


「所有印とかじゃなくて
恋人の証としてならつけていい?」


「……?なにを?
って……こ、こーくんっ!?」


急に近付いてきたかと思えば
こーくんは、私のブラウスのボタンを
片手で器用に外して

それから、そっと胸元に唇を寄せた


「っ、」


一瞬だけ、ちくりとした痛みが走る



顔を上げたこーくんは
赤く色づいたその場所を
指先でなぞるように触れて、満足気に微笑んだ


「キスマーク」

「!?
っ、こ、答える前につけないで…っ」