交通事故の後から記憶を失ったわたしと違って、ひーくんはどれだけ苦しんだのかなっ……?
今だってこうやってすごく落ち着いた様子で話してくれるけど、話を聞く限り、相当苦しんで苦しんで、今のひーくんがいるに違いない。
「……なぁ、ゆうな。ゆうなは今幸せか……?」
「えっ…ぅん、幸せ、だよっ…?」
「…ならいいんだ。あの時から、俺の一番の願いは、“ゆうなが幸せになること”だから。」
わたしはひーくんの言葉を聞いて、また大粒の涙が流れ出した。
ひーくんはっ……変わらないね……
思えば昔からだった。
いつも自分のことよりわたしを優先してくれていたっ……
決してひーくんのせいじゃないのに、5歳にして大きな闇を背負いながら生きてきたひーくん。
優しくて…それでいて強くあろうとしてきたんだと思う。
きっと、わたしにはそんなこと、できなかったなっ……



