脳裏に次々と小さい頃のわたしが思い浮かぶ。
だけど、そこにはほとんど美桜ちゃんが隣にいて、ひーくんと思わしき男の子は影も形もない。
それどころか、まず仲が良かった男の子が一人もいない。
昔から、わたしの周りの男の子といえば、祐樹にぃと侑李だけだった。
…ダメだ。
やっぱり思い出せない。
ひーくんの記憶だけ綺麗さっぱり忘れている。
思い出そうとしても、頭にモヤがかかって、なんというか思い出さない方がいいと言われているみたい。
…もしかしたら、わたしが車に轢かれていたあの夢は、現実だったのかもしれない。
それでひーくんの記憶を失ってしまったとか。



